歯がボロボロでもインプラントで治せる?美しい歯並びを実現する方法
歯がボロボロな状態に悩んでいませんか?歯を失ってしまった、歯周病で歯がグラグラする、そんな方は「もう手遅れかも」と諦めてしまいがちです。
しかし、インプラント治療なら、歯がボロボロな状態からでも美しい歯並びを取り戻すことができるのです。
この記事では、歯がボロボロな状態でもインプラントで治せるのか、その方法と治療の詳細について解説します。
また、ほとんど歯がない状態に採用する、オールオン4やインプラント・オーバーデンチャーなどの選択肢について詳しく解説します。自分に合った治療法を見つけて、歯がボロボロな状態を改善し、自信に満ちた笑顔を取り戻しましょう。
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「歯がボロボロ」の原因
歯がボロボロになる主な原因は2つあります。
・歯周病
・虫歯
1つずつ解説していきます。
歯周病
歯周病は、歯と歯肉の間に蓄積したプラーク(歯垢)に潜む細菌が引き起こす疾患です。これらの細菌は有害な物質を放出し、歯肉に炎症を生じさせます。
歯周病の初期段階では、歯肉炎として症状が現れます。歯ブラシで歯を磨いた際に出血が見られるのが特徴的な症状ですが、痛みはほとんどないため、自覚しにくいのが問題です。
歯周病が進行すると、歯を支えている歯槽骨や歯根膜などの組織が徐々に破壊されていきます。その結果、歯にぐらつきが生じ、放置すれば最終的に歯が抜け落ちてしまうこともあります。
歯周病は、プラークが唾液の働きで歯石となり、歯と歯肉の境目や歯根の表面にこびりつくことで進行します。歯石は歯みがきでは取り除けないため、歯科医院で専門的な治療を受ける必要があります。
歯周病が進行すると、膿が出たり歯が動揺したりするだけでなく、最悪の場合、歯が抜けてしまうこともあります。
虫歯
むし歯は、ミュータンス菌などの細菌が糖質を分解する際に生成する酸によって引き起こされる疾患です。この酸が歯のエナメル質を溶かし、むし歯の原因となります。
むし歯の初期段階では、歯の表面のみが影響を受けるため、自覚症状が少なく、自分では気づきにくいのが特徴です。しかし、放置すると、むし歯は徐々に歯の内部へと進行し、痛みや感染を引き起こします。最悪の場合、歯の神経が死んでしまい、歯の構造が崩れ、ボロボロになってしまうこともあります。
むし歯の発生には、糖質(ショ糖)、原因菌(ミュータンス菌)、歯質(エナメル質・象牙質)などの様々な要因が関与しています。特に、甘い食べ物や飲み物を頻繁に摂取すると、むし歯のリスクが高まります。
むし歯の症状としては、歯と歯肉の境目の白濁、冷たいものや熱いものがしみる、歯に穴や黒い部分がある、噛むと痛みを感じるなどがあります。
インプラントとは
インプラントは、歯を失った顎骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を取り付ける歯科治療法です。チタンやチタン合金などの生体親和性の高い素材を使用し、天然歯と同様の機能と見た目を回復することができます。
インプラントのメリット
インプラントの最大のメリットは、人工歯根により歯の機能を回復できることです。自分の歯のような感覚で噛むことができます。
また、人工歯にセラミックやジルコニアを使用することで、天然歯と遜色のない見た目を実現できます。さらに、インプラントは他の歯に負担をかけずに治療ができ、顎骨の健康維持にも役立ちます。
インプラントのデメリット
インプラントのデメリットとしては、治療費が高額なことが挙げられます。原則的に保険適用外となるため、自費診療となります。
また、治療期間が長く、手術後も定期的なメンテナンスが必要です。さらに、全身状態が良好でないと治療がうまくいかない場合があります。
入れ歯やブリッジとの違い
従来の治療法である入れ歯やブリッジと比べると、インプラントは歯根の機能も回復できる点が大きな違いです。入れ歯は取り外しが必要で、痛みや違和感を伴うこともありますが、インプラントは取り外しが不要で、天然歯に近い感覚で使用できます。また、ブリッジは健康な歯を削る必要がありますが、インプラントは他の歯に影響を与えずに治療ができます。
「歯がボロボロ」の状態でもインプラントは可能か
「歯がボロボロ」の状態でもインプラント治療を受けられる場合がありますが、いくつかの条件を満たす必要があります。
以下のような場合は、インプラント治療が難しいことがあります。
歯周病により顎の骨が薄くなっている場合
歯周病により歯を失った場合、顎の骨が菌によって薄くなっていることがあります。インプラントを埋入するには一定の骨の厚みが必要なため、顎の骨が薄い状態ではインプラント治療が難しくなります。この場合、GBR法やサイナスリフト、骨造成などの治療が事前に必要になることがあります。
歯周病のケアが十分にできない場合
インプラント治療後は、徹底したセルフケアとメンテナンスが欠かせません。ケアが不十分だと、インプラント周囲炎のリスクが高まります。術後の口腔ケアが適切に行えない方には、インプラント治療はお勧めできません。
噛み合わせが複雑な場合
噛み合わせの状態によっては、インプラント治療が適さないこともあります。
全身疾患を抱えている場合
重篤な病気を患っているなど、全身状態が良好でない場合は、インプラント治療のリスクが高まります。例えば、コントロール不良の糖尿病や循環器疾患、高血圧などの持病がある方は注意が必要です。
喫煙習慣がある場合
喫煙は、インプラントの成功率を下げる要因の一つです。喫煙習慣のある方は、インプラント治療が難しい場合があります。
以上のように、「歯がボロボロ」の状態でも、条件によってはインプラント治療を受けられる可能性があります。ただし、個人差が大きいため、専門医による診断を受けることが重要です。
多くの歯を失った人がインプラントを入れる方法
多くの歯を失った場合や無歯顎の方に適したインプラント治療には、「オールオン4(オールオンフォー)」と「インプラント・オーバーデンチャー」があります。
それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
オールオン4
オールオン4は、上顎または下顎に4本~6本のインプラントを埋め込み、それらを土台として一体型の人工歯を固定する治療法です。少ないインプラント本数で10~12本の歯を補うことができるのが特長です。奥歯側のインプラントを斜めに埋入することで、長いインプラントを使用でき、安定性を確保できます。
オールオン4のメリットは、インプラント本数が少ないため身体への負担が軽いこと、骨が少ない方でも治療可能な場合があること、手術当日に仮歯を装着できることなどです。
また、歯が残っていない場合は通常のインプラントよりも治療費を抑えられる可能性があります。
デメリットとしては、高度な技術が必要なため対応できる歯科医院が限られること、残存歯を抜く必要があることなどが挙げられます。
インプラント・オーバーデンチャー
インプラント・オーバーデンチャーは、最少2本のインプラントを埋入し、それらを利用して部分入れ歯や総入れ歯を固定する治療法です。インプラントの上部に取り付けた突起と、入れ歯内側の穴を組み合わせることで固定します。
メリットは、オールオン4よりもさらに治療費を抑えられること、残存歯を抜く必要がないこと、手術の負担が少ないこと、入れ歯を取り外して清掃できることなどです。総入れ歯の安定性を高められるのも大きな利点です。
一方で、オールオン4や通常のインプラントに比べると噛む力が弱く、見た目も多少不自然になりがちです。また、入れ歯と同様に取り外してのメンテナンスが必要となります。
まずは初診相談から
「歯がボロボロ」な状態でインプラント治療を検討されている方は、まず初診相談から始めることをおすすめします。
初回の診察では、お口の状態を詳しく診断し、レントゲン撮影を行います。撮影した画像を患者さんと一緒に確認しながら、悪い部分とその原因について丁寧に説明し、今後の治療方針を立てていきます。
「歯がボロボロだから、もう抜歯するしかないだろう」と諦めている方もいるかもしれません。しかし、歯根の状態が良ければ、歯を抜かずに被せ物(クラウン)で治療できる可能性もあります。歯科医師が個々の歯の状態を見極め、最適な治療法を提案してくれます。
また、歯垢や歯石が溜まっている場合は、治療前に歯科衛生士によるクリーニングを受けていただくこともあります。虫歯治療の前に、歯周病治療を優先する場合もあるでしょう。
いずれにせよ、患者さんの同意なしに、説明もなくいきなり歯を削ったり抜いたりすることはありません。初診相談で治療方針を十分に理解し、納得した上で次のステップに進んでいきましょう。歯科医師とコミュニケーションを取りながら、自分に合った治療法を選択することが大切です。
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まとめ
歯がボロボロな状態でも、インプラント治療によって美しい歯並びを実現することは可能です。
歯周病や虫歯などが原因で歯を失ってしまった場合でも、専門医による適切な診断と治療計画のもと、オールオン4やインプラント・オーバーデンチャーなどの方法を用いることで、機能性と審美性を兼ね備えた口腔内環境を取り戻すことができます。
ただし、治療の成功には患者さん自身の口腔衛生管理も重要です。定期的なメンテナンスを行いながら、インプラントで得た美しい歯並びを維持していきましょう。歯がボロボロな状態を改善し、自信を持って笑顔になれるようにしましょう。
監修者 山田 嘉宏(やまだ よしひろ)
医療法人社団隆嘉会 ソレイユデンタルクリニック 理事長
1990年 昭和大学歯学部 卒業
1990~1992年 東京医科歯科大学補綴科 勤務
1992~1993年 茨城県友部歯科診療所 勤務
1993~1999年 品川区共立歯科 分院長 勤務
1999~2003年 よしひろ歯科クリニック 開院
2003年 医療法人社団隆嘉会 よしひろ歯科クリニック 開院
2014年 医療法人社団隆嘉会ソレイユデンタルクリニック 開院
資格
・厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医
・日本口腔インプラント学会専門医
・IDIA(国際歯科インプラント協会/旧 ADIA(アメリカ歯科インプラント協会))専門医/指導医
・DGZI(ドイツ口腔インプラント学会)専門医/指導医
・ISOI(国際口腔インプラント学会)専門医/指導医
・ICOI(国際口腔インプラント学会)認定医
・日本臨床歯周病学会歯周病認定医
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